IT業界で評価されるスキルというと、技術的なスキルを思い浮かべるのではないでしょうか。もちろん、プログラミング言語やオフィスソフトが使いこなせることは大切ですが、技術系以外にも仕事上で評価されるために必要なスキルがあります。能力を発揮しているつもりでも、なかなか評価されないという方は技術スキル以外の部分を見直してみると良いかもしれません。仕事のやり方一つで評価に違いが出るでしょう。(「評価」について考えるなら、「仕事で評価されないあなたへ」)
まず、業務に不可欠なのは論理的思考能力です。ロジカルシンキングとも言われ、IT業界以外のビジネスパーソンにも必須のスキルなので聞いたことのある人も多いはずです。IT業界では、論理的思考能力はシステム設計の場面で発揮されます。システム設計はエンジニアの仕事の最重要課題です。正常なシステムの条件は、入力に対して正しい結果が返ってくること。機能が正しく設計されていなければ、正しい答えは返ってきません。複雑な条件で複数の機能を正常に動かすには、あらゆる条件を考慮して設計を考える力が必要です。
加えてコミュニケーション能力も求められます。システム開発には大勢のメンバーが参加します。協力会社が複数入ることも珍しくありませんし、お客様とのミーティングの場にも参加します。伝えたいことを分かりやすく述べる力が求められます。コミュニケーション能力と聞くと、若い人の中には「友達と仲良くするためのスキル」と勘違いする人もいるかもしれません。ビジネスの場面では、伝えたい考えを明快に表現することを指します。何のメッセージを伝えたいのか、どうしてそう言えるのかを明快に表現して構成する力をコミュニケーション能力と言います。